多汗症とわきがの違い
多汗症とわきがを混同している方もたくさんいらっしゃいますが、両者は異なります。
粗っぽく言いますと、多汗症にはニオイがなく、ワキガにはニオイがあります。
その仕組みを説明していきましょう。
汗の分泌腺にはエクリン腺とアポクリン腺がありますが、わきがはアポクリン腺からの汗が原因で発症します。
これに対して多汗症とは汗の分泌量が多い症状のことで、エクリン汗腺から出る汗(主に緊張したときに出る精神性発汗)もアポクリン汗腺からの汗も含めます。
エクリン腺から分泌される汗とアポクリン腺から分泌される汗の大きな違いは、その成分にあります。
体全体に分布しているエクリン腺には体温調節機能があります。
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エクリン腺からの汗の成分は主に水分であり、塩分や老廃物はごくわずかしか含まれていません。
従って色も透明で、臭いはほとんどありません。
多汗症は手・足・顔にも見られ、ワキの下だけではありません。
アポクリン腺はわきの下に存在してアンモニア、脂肪や蛋白質などが分泌されます。
わきがとはこれらが細菌で分解され独特な臭いを放つ症状のことを言います。
わきがの元となる汗と多汗症の元となる汗は、別の汗腺から出ていて種類が違うのです。
したがって、美容外科でわきがを治療しても多汗症は直りません。
しかし逆に多汗症を治療していくと、わきがの症状も軽くなる場合があります。
多汗症の治療はアポクリン腺からの汗にも効果があるからです。
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